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改正資金決済法が成立。国産投げ銭サービスの廃止発表相次ぐ

仮想通貨(暗号資産)に関する規制強化を盛り込んだ「改正資金決済法」「改正金融商品取引法」が31日、参院本会議で可決・成立しました。

これによって、長らく国内の仮想通貨界隈を賑わせていた法改正問題が決着し、既存の仮想通貨サービス提供者は、施行日である2020年4月に向けて改正法へ対応していく動きを本格化し始めています。

今回の法律の概要や、どういった経緯で制定されてきたかといった内容については、オンライン仮想通貨メディアNEXTMONEYに寄稿させて頂いた「改正資金決済法が成立、2020年4月施行へ」に書かせて頂いておりますので、もしご興味がありましたらそちらをご笑覧頂けばと思います。

さて、SanDeGo情報ポータルでは改正法成立が「仮想通貨をホビーとして楽しむ層」へ与える影響について着目したいと思います。

当サイトのメインテーマであるSanDeGoや国産仮想通貨、あるいはもうちょっと広げて国内外の草コイナーの人達が親しんでいるような個人提供レベルの仮想通貨サービスは、新しい状況にどう向き合っていけばいいのでしょう?

改正法成立直後からサービス終了発表が相次ぐ事態に

31日午前の参院本会議で改正法の可決が決まると、その直後から主に国内の個人が提供してきたと思われる仮想通貨サービスの終了発表が相次いでいるようですね。

https://twitter.com/zenytips/status/1134420020874711040

今の時点ではTwitter上のチップBOTサービスの終了発表が多いようですが、今回の法改正で規制対象となるのはそれだけではありません。

Discord上のTipBotや、ウォレット機能を有した掲示板サービス、マイニングプール等もこれに該当する可能性が高いでしょう。

実際に、モナコインでチップを投げれることで一世を風靡したAsk Monaも、チップ機能を終了すると発表しています。

Ask MonaはSanDeGoが誕生した場所でもありますから、寂しい限りですね。

ウォレット機能を停止してからも、掲示板自体は継続される予定だ。

なお、SanDeGoを採用している投げ銭サービス「SENSU」「まるちっぷ。」におきましては、現時点では今後の予定などのアナウンスは発表されておりません。

また、多機能情報BOT「Pan deroid」や、「アルファ フォーセット」をはじめとする各フォーセットサービスにつきましては、今回の法改正に伴う影響はないものと見られています。

サービス継続したくても、個人運営には高いハードル

さて、前述のように多くのサービスが廃止を余儀なくされている背景には、今回の改正法によって「暗号資産の管理」を行う業者が仮想通貨取引所と同様に「暗号資産交換業」の登録対象となったことが挙げられます。

たとえチップBOTのような少額で個人間の「遊び」のような用途向けのサービスであったとしても、Webウォレットとして仮想通貨を預かり、第三者へ送金する機能を有している以上は「暗号資産の管理」をしていると看做される可能性が高く、「暗号資産交換業」として金融庁へ登録してもらう必要があるのです。

そして、登録してもらう為には「事業者と顧客の資産を分別管理」「顧客の本人確認実施」「信頼性の高いコールドウォレットの整備」「ホットウォレット残高に対して見合いの弁済原資を確保」などの基準を、仮想通貨取引所と同じレベルで満たすことが求められます。

とても個人が趣味の範囲で対応できることではありませんよね。

ましてや、この法律には懲役を含む罰則規定もありますから油断できません。

個人が趣味のレベルでやってる事であれば例えば同人誌の販売のように暗黙の了解で黙認されるのではないかと期待する声もありますが、それは間違いです。著作権侵害は親告罪ですので著作権者に訴えるか否かの裁量がありますが、資金決済法は非親告罪です。違反すれば、犯罪なのです。

理屈の上で可能性があるとすれば、政令で小規模サービスの適用例外などが定められることくらいでしょうか。政令は各省庁等が定める下位の「法律」ですから、そこで定めてくれれば違反にならないわけですが、それも期待できないでしょうね。

改正法の目的が国家の威信をかけたマネロン対策なわけですから、わざわざ穴を広げることをするとは思えません。(そのあたりも前述のNEXTMONEY拙著に書かせていただきました)

結果として、Webウォレットを含む個人レベルのサービスは、国内ではほぼ淘汰される運命と言えるかもしれません。しかし、もし根強い需要とビジネス性があるならば、規制をクリアしたより良いサービスが登場するかもしれません。

破壊は創造をもたらすものです。2020年4月までの1年間は、今まで以上に多くの変化が起こりそうな予感がしますね。

ちなみに…

お分かりの通り、SanDeGo情報ポータルではとてもとても新規制をクリアすることなどできませんw

既存のフォーセットサービスは問題ないと思いますが、現在開発中の複数の新サービスについても、Webウォレット機能を有さず規制に該当しない形態での提供を目指して頑張っています。

壁が高いなら避ければいいじゃない精神で今後も頑張りますので、ご期待下さいませ~!

アザ子:この敗北主義者めっ

カツオ編集長:うるさいよww

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By Katsuo

KT情報ポータル運営事務局 代表・アルファ情報ポータル編集長 2018年初頭に仮想通貨と出会い、同年4月に国産コインSanDeGoの立ち上げに遭遇。以降、仮想通貨を取り巻く熱狂とバブル崩壊を目の当たりにし、「コインで持続的な楽しさを提供すること」を軸に国産コインの普及活動に邁進。SanDeGo情報ポータル、アルファフォーセット、AlphaAdService、アルファDiscord等のサービスを運営。

2 thoughts on “改正資金決済法が成立。国産投げ銭サービスの廃止発表相次ぐ”
  1. […] 同法はマネーロンダリング対策として、仮想通貨(暗号資産)交換業者等への規制強化を行うものですが、強化される規制項目の中に「他人の暗号資産の管理(カストディ業務)」があり、これが多くの中小規模サービスの運営上に大きなハードルとなることから、草コイン文化を委縮させてしまう懸念が成立直後から生じていました。 […]

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